大学院の説明会

5月の連休も明けて、「日常(なんの変化もないいつもの生活)」がやってきて、キャンパスもおちついてきました。

そんな中での学科のイベントといえば、11日に開催された「大学院説明会」があります。

学部は最低4年間(8セメスター)かけて「学士」の学位を取得し「卒業」するわけですが、

中には大学院に進学を考えている者もいるので、その説明会を開きます。

大学院とは何か、というと本来は、研究職を目指そうとする学士への専門教育機関です。

日本文学研究の専門家を目指すなら、日本文学科・文藝創作学科から大学院文学研究科日本文学専攻に進むわけですね。

東海大学大学院は東海大学からの推薦制度があるので、成績優秀者は選考料(試験料)を納入しますが、選考過程(入学試験)はスキップできます。

推薦でない場合、他学からの進学希望の場合は入学試験があって筆記試験と口頭試問(面接)があります。

いずれにせよ、「何の研究をするか」は、卒業論文を踏まえてはっきりさせておかないといけません。

「研究計画書」の提出もありますので。これはどこの大学院も同じです。

 

東海大学大学院文学研究科日本文学専攻には、

日本文学研究コース

日本語教育学コース

の、目的を異(こと)にする二つの研究者養成領域があります。

日本文学研究コースは、そのまま日本文学作品の研究を深める分野ですが、

日本語教育学コースは、日本語教育を行うための研究を深める分野です。

前者は「解釈」が基軸に置かれますが、後者は「教育」が基軸におかれます。

従って、大学院を修了したあとに日本語教育の現場に就労する者も少なくありませんし、

また海外から多くの学生が学びにきています。

日本文学研究コースでは、古代文学、近代文学について研究を深めることができます。

もちろん中世・近世文学も学べますが、古事記研究の志水先生と近代文学研究の堀啓子先生が指導教員となります。

 

大学院は、博士課程前期と後期とにわかれています。

博士課程前期は「修士課程」とも呼ばれることがあって、

最低2年間かけて「修士論文」を作成します。提出、口頭試問のあと合格すれば、「修士」の学位が授与され、大学院博士課程前期を「修了」します。

多くの学生は、修了後、就職しますが、中にはさらに博士課程後期に進学する学生もいます。

後期になると、完全に研究職養成となります。在学期間は基本的に3年間。

一往、「博士論文」の作成は目指しますが、提出されて審査されれば「博士」の学位が授与されて、「退学」となります。

博士論文が作成できなくても、単位取得条件が満たされれば、「単位取得退学」となります。

そのまま大学等の研究教育機関に就職できればいいのですが、最近は日本文学研究者の需要が低くなり、なかなかきびしい現実が待っています。たいがいは教職につくか企業等に就職するかがちかごろの傾向です。

 

東海大学大学院は入学時納入金や学費、施設費など高めですが、

そのかわり研究活動に対しては多くの援助が出ます。

例えば研究資料となる文献や研究発表用(演習・学会発表)の資料の複写代とか、

各種学会に参加する場合の出張費だとか、

上限はありますが、かなりの補助があります。

単に高いだけではありません。

 

大学院説明会では、以上のようなことをお話しました。